駒大うろこ話#5『駒大相談室~コロナで変化した心のなぜ?なに?~』
こんにちは!KOCO studioの宇田川です。
11月13日(金)に「駒大うろこ話」ニューノーマルシリーズ第5回セッションを開催しました🐟💻
今回は、コロナで環境が大きく変わった学生の心に目を向けるという目的からテーマを設定しました。
大学に行けず、相談する相手も、交流を交わす相手もいない。そんな厳しい現実に立ち向かう学生達に、どうにか寄り添えないか、考えて今回のセッションを企画しました。
題して・・・
『変わりゆくお客様の心をつかめ!~3密を避けた親密なサービスを考えよう~ 』
です。
今回も様々な視点からのお話を伺うために、文学部心理学科の遠藤歩先生と学生相談室カウンセラーの渡邊浩司様にお越し頂きました!
セッション内では、学生から集めた心の質問・疑問に対して、お二方に回答をいただくという形で進めて行きました。
質問の内容は、コロナに対しての不安や、家で多くの時間を過ごす中での心の持ちようなど、学生達の具体的な悩みが察せられるものが多い印象を受けました。
本ブログでは、セッションの様子をみなさんにも、できる限りお届けいたします。
また今回もこれまで同様、セッション内容を一目でわかりやすくするためにグラフィックレコーディングを行いました!
1.コロナ禍の学生の現状・見解
まず最初に、お二方にコロナ禍の学生の現状についてお聞きしました!
遠藤先生からは、環境の変化と影響は大きく、それによって自分自身で自分を支えなければならなくなってしまったことの負担が大きいという見解をいただきました。
渡邊様は、予想していた大学生活と比べて、出来ると思っていたことが出来ないというケースが多い。加えて、病気という危機に心理的負担も多いという見解をいただきました。
慣れない環境に加えて、コロナの影響が心理的負担を加えているということは、専門の方から見ても明らかであるということが分かりました😷
2.心の声を聞いてみよう
次に、学生から実際に心の悩みや疑問を聞いてみよう。ということで、集めた質問に対してお二方に回答をいただきました!
質問は事前にアンケートや質問箱で集めたもので、匿名で扱っています💕
また、ここではセッション内では時間切れになってしまった質問に対しても、回答をいただいております!
セッションに参加した方も、ぜひチェックしてみてください!
駒大相談室①
家にずっといるため気分転換がしにくく、自分の好きなものを買うことで気分転換をしてしまいます。簡単な気分転換の方法はありますか?
A.遠藤先生:気分転換の方法は人それぞれだけど、脳をリフレッシュさせることが気分転換に繋がります。具体的には外に行く、勉強や入浴など。
渡邊様:気分転換の方法を考えているのは、健康的な方に目先を向けている。それは良い事です。気分転換の方法としては、やっていて気持ちいいこと、身体も心も良いと思ったものになっていたら良いのではないでしょうか。
駒大相談室②
4月に上京してから大学に登校できないので友達ができず一人で心細く、気分も沈みがちになった。
A.渡邊様: 一年生からの相談は、こういった内容含みでの相談もあります。一人で不安、授業も受けているがこれでいいのかの確認もできずに心細いということが分かっています。
秋休みに学生部で一年生のオリエンテーションを行った際には6割以上の方が参加され、ようやくはじめましてと顔を合わせることが出来て安心したり、オンラインになるのが残念などありました。
心細い気持ちは皆同じ。SNSなどで細々とでもつながりがあると良い。また、先ほどの気分転換のように自分の時間を大切に。
駒大相談室③
コロナの影響で人となかなか会えない状況である中、この時間を有意義に使うためのコツなどをお聞きしたいです
A.遠藤先生: 有意義とは意味があるということなので、意味を持つということを考えましょう。
一つは、会えるようになった時のために下準備。自分のために時間を使える機会、どうしたら有意義になるか?例えば、海外に行きたい人は言語の勉強をしてみたり。
制限があると出来ないことばかりに目が向きますが、出来ることに目を向けてみてください。
渡邊様:どうしたら自分が満足できるか?それが有意義に繋がるのではないでしょうか。
自分が何を好きだったか、など考えてもいいし、縛りを考えていたら難しいので出来ることをしてみてもいいですね。
駒大相談室④
オンライン授業で引きこもることが多く、憂鬱になっている。明るい気分になれない。
A.遠藤先生:本当にそうだと思います。多かれ少なかれ皆さんに生じていると思いますが、特に社交的な方ほど反動が大きい印象がありますね。
このような気持ちは普通のことなので、自分が悪いということはないです。
気持ち的にネガティブにならないように
渡邊様:無理に明るくなることもひつようないですよ。
意識を変えていただけるといいのかと思います。
駒大相談室⑤
人と話すことに対しての拒絶感が大きくなったこと
A.遠藤先生:人と話すのは大変だと自分自身も感じることもあります。
ですが、将来的に接することが必要なこともありますからね。
また、今感じていることは人と接することがなくてもいいか、人とお話ししたいな。という自分を知る自己理解のきっかけになるかもしれません。
渡邊様:強く拒むというのが伝わってきますので、目先を変えるだけでは対処が難しいのかと思いますね。
無理すれば話せるけれど一人も心地いい方は負担をかけて人と関わることが億劫となることがありますよね。
やらなくて済むというメリットを知ればそれでいいや。となってします。
そうならないように細々とでも人とつながりを持っていてもいいのでは、一人ではないという環境を持つこともいいのではないでしょうか?
また関わりやすいところと関わることでゆっくりと改善するのでもいいですよね。
駒大相談室⑥
コロナ禍で、自分で気づかないうちにどのくらい心に負担がかかっているのでしょうか。ま
た、それを確かめるためにはどうしたらいいでしょうか。
A.渡邊様:負担があるかどうかは体に現れているかで自己確認できるかと。
食欲がわかない、たくさん食べてしまう。寝つきが悪い。疲れやすい、気分がすぐれない、うつうつとしてしまう。楽しくないなどがストレスで現れるかもしれませんね。
そこから逃れることが出来ないので、これじゃだめだ!じゃなくてどのように対処すればいいか考えればいいでしょう
駒大相談室⑦
新型コロナウイルスについてどこまで感染予防をし、どこまで心配すればいいのかわかりません。
最近感染者も増えつつあり不安がどんどん募るばかりです。「withコロナ」などと言われて
いますが、様々なリスクを考えると無理ではないかと思います。
また、色々心配になりすぎて疲れています。
どのように気持ちを切り替えればいいでしょうか。
A.渡邊様:反応として当然出てくるものですよね。考えれば考えるほど大きくなりますし、心配になりすぎると疲れますよね。
予防処置をしつつ、心身の健康を保ちつつ気分転換をすることが必要。
大きな問題ではなく、対処可能な小さな問題にすることで細かく達成感を感じることができたらいいですね。
駒大相談室⑧
コロナ禍で仕事の効率化は良くなったが達成感が薄くなったような気がしている。どうしてですか。
A.遠藤先生:オンラインで効率が良くなったけれど、対人がなくなりちょっとしたお疲れ様といった声かけがなくなったりして、そういったものが積み重なっていくと、今なんで日ごとをしているかなどがわからなくなっているのかな、と思います。
ここからはセッション未公開の回答です!!☺
駒大相談室⑨
一般的にはデメリットばかりかと思う反面、対人場面でのマスク、発表時に視線が合いにくいというZoomやMeetの利点もあるかなと思います。臨床家のお二人の先生にはぜひ、悩みだけでなく、メリットの面を伺いたいと思っています
A.遠藤先生:現状についてのメリットを見出そうという働きはとてもいいことだと思います。さて,メリットですが,オンラインではありますが,私にとっては他者と「つながり」を維持できるというのが最大の利点です。オンラインにおいては,質問者様からの言葉にもあるように,相手が何かしらのメリットを感じているのであれば,コミュニケートのしやすさにつながることになり,臨床においても大きなメリットだと思います。こうしたメリットを大事にしていきたいですね。
駒大相談室⑩
大学生らしい生活をしておらず、大学生としての過ごし方が、何をすべきなのかが分かりません。
A.遠藤先生:いま皆さんは「大学生とは何か」を突きつけられて,迷うことも自然なことです。進学した理由や大学でのこれからの可能性を考え,自分の中の「大学生とは何か」ということを考えることは,これからどうするかの一つの助けになると思います。
何をすべきかというと肩に力が入る感じがしますので,大学生としてできることは何かとすると少し動きやすくなるかもしれません。
駒大相談室⑪
来年度友人を作るために好感のある話し方や単語はありますか?
A.渡邊様:好印象を相手に与えるため、一般にはやはり笑顔が大事といわれてます。緊張もあるかとは思いますが極力、柔らかい表情を心がけて。無理やりの作り笑顔までは不要ですが。
また、類似点の多い人と親しくなりやすいともいわれています。基本はゆっくり、はっきりしゃべること。なお、否定的な言い回し、ダメ、いや、無理、などは多用しないよう気を付けたほうがいいかもしれません。
駒大相談室⑫
人とのコミュニケーションをオンラインとオフラインで変えた方がいいのでしょうか?学生同士のオンラインでのコミュニケーションがわからない。
A.渡邊様:使用ツールによって異なりますが、カメラを介する場合は上記と同様のことを心掛けること。
ただ、対面に比べオンラインだと得られる情報量が少なくなるので、誤解が生じないようあいまいな表現は避けたほうがいいでしょう。表情は重要な情報源なので表現表出は割増しで。
テキストベースの場合は強い表現や極端な表現、あいまいな表現は避けたほうがいいでしょう。省略せず丁寧に、かつ簡潔な伝え方が必要だと思います。
込み入った感情のやり取りには不向きなので、特にネガティブな事柄はできれば対面時に。
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今回のセッションは、学生の現状を顧みて、どのように心に向かい合うべきか考えるきっかけになったのではないでしょうか!
具体的な解決策の回答も多く、個人的にもとても参考になりました。
直接相談するよりもハードルの低いこのセッションで、参考にも勉強にもなるお話をいただける大変貴重な時間を過ごさせていただきました。
今回のセッションにお力添えいただいた遠藤歩先生、渡邊浩司様には改めて、心より御礼お申し上げます。
また、セッションへご参加・ご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。
次回は、1月にセッションを予定しております。
皆さまとまた会えるのを心よりお待ちしております!!
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