駒大うろこ話#4 『変わりゆくお客様の心をつかめ!~3密を避けた親密なサービスを考えよう~ 』

こんにちは。KOCO studioの田岡です。
 
10月7日(水)に「駒大うろこ話」ニューノーマルシリーズ第4回セッションを開催しました🐟💻
 
コロナの影響を受けて、「マスクやアクリル板越しの接客」や「サービスのオンライン化」などサービスの形が日々変化しています。
私たちはそのような変化の中でサービスの消費者と提供者の間の「物理的距離」「心理的距離」が広がってしまっているのではないかと考え、「ニューノーマル時代のサービスのあり方を考えたい!」という想いから今回のテーマに決定しました。
 
テーマは・・・
『変わりゆくお客様の心をつかめ!~3密を避けた親密なサービスを考えよう~ 』 です。
 
今回も様々な視点からのお話を伺うために、経営学部市場戦略学科講師の武谷慧悟先生と文学部心理学科非常勤講師の小野洋平先生にお越し頂きました!
 
今回のセッションでは、どのパートでも武谷先生のご専門のサービスについてのご意見や小野先生のご専門の視線の情報と心理の関係などのお話が掛け合わされている印象でした。セッションでなければできなかった発見が沢山あり、とてもためになる楽しいセッションでした!!
 
本ブログでは、セッションの様子をみなさんにも、できる限りお届けいたします。
 
また今回もこれまで同様、セッション内容を一目でわかりやすくするためにグラフィックレコーディングを行いました!
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1.コロナの影響で変化したサービス

まず初めに、参加者全員に①コロナの影響でサービスが変化したと思うところ ②変化して困ったこと、良かったこと についてチャットで意見を頂きました!
 
「マスクで表情が見えない」「透明なシートで声が聞こえづらい」「音楽のライブがオンラインになったけどライブハウスに行きたい」
というマイナスな面も実感している一方で、
「飲食店などが広々として快適になった」「お金に触りたくないからキャッシュレスの追い風になった」「マスクをしているからメイクをほぼしなくて良くなった」
などプラスの意見も多く出てきたことが印象的でした。
 
先生方も「面白い!」と仰っており、次からの各パートでは参加者の意見を受けたお話をしてくださりました。
 
2.サービスの側面から見たニューノーマル
 
まず武谷先生には、対面での距離の広がりと対面からオンラインへの距離の広がりの2つの場面に分けて心理的な変化についてのご意見をお話し頂きました。その中でも印象的だったのは「マスクやアクリル板越しの接客になっても真心は伝わる」というご意見です。
明るい友達と一緒にいると元気になれるように、人の気持ちが自分のことに思えるような情動伝染という考え方があります。(実際に情動伝染を使ってサービス業の従業員を訓練していたそうです!)
それを踏まえ、例えマスクで見えなくても、目尻まで下がる笑顔や声のトーン、仕草などからも真心を伝えることが大切だと仰っていました。
店員さんはもちろん、お客さんも真心を伝える努力をすれば結果的にお互いが気持ちよくなり良いサービスを受けられるということですね☺️
 
これを受けて小野先生は顔面フィードバック仮説(ただ笑顔を作るだけでも感情がポジティブになるという研究)を紹介してくださりました。経営の現場でも活用されていることに小野先生ご自身も驚きつつ、戦略的に有効と武谷先生のご意見を裏付けてくださりました。
 
3.心理学の側面から見たニューノーマル
 
まずは小野先生に、お客さん目線での心理学を経営・経済にどう活かすかについてのご意見を頂きました。
「人はマスクをしている人の表情をどの程度読み取れるのか」という実験結果を見せながら説明してくださったのですが、目が見えていても口が見えていてもそこまで認識に影響しないという点が驚きでした。ネガティブな表情は識別しづらいという面もあり、クレームに繋がるのはこのケースかなと個人的には考えました。改善方法としては、はっきり話すことや手振りなど情報を加えることが有効だそうです☺️
 
これを受けて武谷先生は悲しみを表さなければならない葬儀業など業種によってはマスクの影響が大きいのではないかと新たな気づきを得つつ、マスクがあっても問題ないというのは接客業の人にとって朗報ですね!と仰っていました。
 
4.これからのサービス業と人との距離感
 
最後に、ニューノーマル時代のサービス業についてお二人にご意見を伺いました。
 
👤武谷先生(一部抜粋)
「維持されていく部分がかなり大きいと考えている。 便利だから残る、この流れを作ったのは良い事。一方で対面は減らないと確信している。サービスを受けるということが重要。誰かと何かを一緒にやる体験は今の技術じゃ代替できないと感じた。」
 
👤小野先生(一部抜粋)
「私たちの行動には、何か行動していいことが起こったらそれを続けるという原理がある。オンラインにして良いと思ったものは継続していくので、大きな動向で言えば維持されていく。悪いと思われるものは今後別の方向に変わっていくだろう。」
 
最後の質疑応答でも時間に収まりきらないほど沢山の質問、丁寧な回答を頂きました🙇‍♂️
収まりきらなかったものはTwitter(@KOCO_studio)で紹介していくので是非フォローしてお待ちください!
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今回のセッションは、普段アルバイトで接客をしている人やお客さんとしてサービスを受けている全ての人にとって深くサービスを考えるきっかけになったのではないでしょうか💭
個人的には、サービスを考えるときの中心は人と人とのコミュニケーションで、普段の生活に活かせることが多いと感じました☺️
 
講義では聴けない学部を越えたセッションで、本当に内容の濃い1時間を過ごすことが出来ました。
今回のセッションにご協力頂いた武谷慧悟先生、小野洋平先生には改めて、心より御礼申し上げます。
またセッションへご参加・ご協力頂いた皆様、誠にありがとうございました。
 
次回は、10月末日に学生相談室のカウンセラーさんなどをお招きして「心の変化を考えよう!みんなのお悩み相談室(仮)」をテーマにしたセッションの開催を予定しております🌸
 
皆様とまた会えるのを心よりお待ちしております!!

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